福家 功
介護の現場では結束力が大事。
余暇活動で絆を深めることも
いい流れを生むきっかけになっています
2013年04月19日 掲載
介護士を目指したワケ─
祖父が認知症になり、中学生だった自分が何もできずもどかしさを感じたことが、介護士を目指した最初のきっかけです。祖父の側にいると、次第に、ちゃんと勉強して専門的知識を得たいと思う気持ちが強くなり、福祉系の大学に進学しました。周囲は、そのうち気が変わるだろうと思っていたようですが(笑)。結局、10代の頃から抱いていた夢は変わらず、卒業後は念願の介護士として大阪で働き始めました。数年後、地元へ帰省しようと考えていた際、岡本荘で働いている知人から新しい施設の立ち上げの話を聞いて。これはめったにない機会だと思い、新施設の介護士として入職しました。
立ち上げについてー
グループ法人内の施設から招集された職員が多かったものの、ほとんどの人が立ち上げは未経験。とにかく毎日、決めごとが山のようにあり、みんなでああでもない、こうでもないと意見をぶつけ合いました。毎日バタバタでしたが、地域の方々の期待値も大きかったのでなんとかそれに答えようと、施設長を先頭に職員みんなで基盤を築き、開所に至りました。長年、この業界で働いていても、一から施設をつくる際に立ちあえることはめったにありません。当時は苦労もたくさんありましたが、今となっては本当に貴重な経験だったなと感じます。
チームワーク×介護─
私が2、30代の頃は、職員数名で軟式野球部をつくり、全国大会出場を目標によく練習していました。今は残念ながら高齢化でお休み中ですが(笑)。チーム一丸となって目標に向かい汗を流したり、試合後には打ち上げを開くなど、とにかく楽しかったです。余暇活動として楽しみながらやったことが、結果として職員同士の絆を深める役割を担っていました。介護の現場では、結束力が不可欠。現場の一体感は、そのまま仕事にも反映されると思います。普段から後輩達にはチームワークの大切さを説きながら、こうしたオフの活動を通しても、絆が深めていければ理想的だなと思います。現在は、ボーリング大会、ソフトバレーボール大会等を自分たちで企画開催しています。体を動かした後のビールは、最高!!(笑)
いま現在は、近々ゲートボール部をつくって、ご利用者さんや地域の方に指導してもらいながら全国大会に行こうと計画中です!
研修・教育の取り組み─
香東園グループは、新人研修をはじめ、定期的に施設で職員研修を開催しており、人材育成にはとても熱心です。以前、香川県の介護支援専門員協議会の役をさせていただいた時には、研修内容の提案・企画等もさせていただきました。充実した研修が実施できると、参加者は多くの気づきが得られます。また、企画した自分もその過程で多くのことを学ぶことができ、結果それが技術向上につながっていく。貴重な経験ができました。
上司がよく言ってくれた山本いそろくの言葉に、「やってみせ、いってきかせてさせてみせ ほめてやらねば人はうごかず」というのがあります。この言葉の通りで、志をもって入社する後輩達には、指導しつつもどんどん仕事をまかせていき、チャレンジできる環境を整えてあげたいと思います。