高橋美希

社会福祉法人 大寿庵
その他
入社18年目(新卒)

先輩の産休がターニングポイント。
頼られる人にならなきゃという意識が仕事の姿勢を大きく変えました

2013年04月19日 掲載

入社のきっかけ─

大学で食物栄養学科を専攻後、祖父のすすめもあって、管理栄養士として働ける福祉施設を探していました。すると、大学の先輩が働く大寿苑で管理栄養士が不足していると耳にしたんです。大寿苑のある鬼無町は私の生まれ育ったまち。夏祭りなど、地域との交流も盛んで昔から馴染みのある施設だったので、すぐに応募しました。香東園グループ内の施設の中でも比較的新しい施設だったので同期入社も多く、若い人がたくさん活躍しています。活気のある職場ですよ。

ターニングポイント─

仕事が板につき始めた頃、先輩が産休に入ることになったんです。自分の判断で進めていかなくてはならない仕事が増え、正直、焦りを感じました。ご利用者さんの中には、食事が一番の楽しみだとおっしゃる方もたくさんいます。ミスなく献立を考えるのはもちろん、予算内でいかに皆さんを満足させられる食事が作れるのか、試行錯誤の毎日でした。また、療養食の方に関しては、相談員さんをはじめ他職種でチームを組んで話し合いながら対策を考え、ご利用者の個別ケアに取り組んでいます。他にも、新しいメニューの考案など、最初は戸惑うことだらけでした。でも次第に、これからは頼る側から頼られる側になっていかなくちゃいけないんだと思うように、、、この頃から、仕事に対する意識が大きく変わりました。後輩が入り、自分が指導する側になった時も、逆に学ぶことが多くあり、自分も一緒に成長できたように思います。

やりがい─

施設では、夏祭りやお正月、ひな祭りなど、季節行事の際には普段と違った食事やお弁当を提供しています。イベント前になると、献立や盛りつけなど試行を繰り返すので、本当に大変で。みんなの期待も大きいのでプレッシャーは感じますが、頑張れば頑張った分、当日はそれだけの反応が返ってきます。昨年の桃の節句には、春の香りがするような五感でで楽しむひな祭り弁当を作り、ご利用者さんに「食べるのがもったいない」とお褒めの言葉をいただきました。頑張って作り上げた食事を前に、ご利用者さんの喜んだ顔と出会えた時、また、地域の人の「大寿苑のご飯はおいしいなあ」という声が聞けた時は、達成感でいっぱいに。大変だったことを一瞬にして忘れるぐらい、嬉しい瞬間です。

今、力を入れていること─

自立支援介護の考えから、なるべく食材そのものを楽しんでもらおうと、大寿苑では常食化に取り組んでいます。いかに処理すれば、咀嚼しながらおいしく食べていただけるか、栄養士みんなで試行を続けています。また、昨年から県民運動として地産地消がすすめられているので、なるべく地元の食材を取り入れて調理するよう工夫もしています。地産地消は地域にとってプラスになるだけでなく、ご利用者さん自身も懐かしんでくれるなど、反応が良いんです。おいしい食事を作るだけではなく、食材にもこだわりながら、今後も大寿苑ならではの食の提案ができていけたらなと思います。